文化オリンピアードナイト実行委員会より:「東京2020参画プログラム 文化オリンピアードナイト」開催レポート

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東京2020参画プログラム

UPDATE : 2017.12.28

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第2部「Tokyo2020 ALL JAPAN CONCERT」は、「オリンピック・パラリンピックの意味は『全世界の平和』。その喜びと熱い思いをみなさんと分かち合っていきたいと思います」というSHELLYさんの言葉とともに始まりました。演奏は東京ニューシティ管弦楽団、指揮は岩村力さん。「“ALL JAPAN”を掲げ、被災地を『音楽で繋ぐ』コンサート」という副題のとおり、東日本大震災の被災地とオリンピック・パラリンピックをテーマに掲げ、日本を代表する音楽家が集い一夜限りのコンサートが行われました。

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コンサートの始まりは、トランペットの音色が高らかに響く「東京オリンピックファンファーレ」から。これは1964年10月10日、東京オリンピックの開会式で演奏された記念すべき楽曲です。そして2006年トリノオリンピックのフィギュアスケートで金メダルを獲得した荒川静香さんがエキシビションで使用した曲「You Raise Me Up」を、ヴァイオリニスト・宮本笑里さんが演奏。使用したヴァイオリンは、震災の津波に耐えた“奇跡の一本松”と流された岩手県陸前高田市の流木などからつくられたもの。

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「このヴァイオリンはつくられてからまだ新しいんです。でも、たくさんの演奏者に受け継がれてきたあたたかみを感じます。東日本大震災に対する想いを感じますし、音楽には国境はありませんから、さまざまな想いを世界中の人に届けられたらと思います」と宮本笑里さん。

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続いて演奏されたのは、ソプラノ歌手の森谷真理さんが歌い上げた「オリンピック賛歌」。この楽曲には、1896年の第1回アテネ大会で演奏されたのち譜面が紛失したものの、第54次国際オリンピック委員会総会(IOC総会)のホストを務めた東京のIOC委員の手によって復活したという逸話が残されています。

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「英哲風雲の会」の上田秀一郎さん、はせみきたさんによる力強い和太鼓のリズムとともに登場したのは、ギタリストとして世界的に注目を集めるMIYAVIさん。演奏した楽曲「炎のランナー」は1924年のパリオリンピックを舞台とする映画のテーマ曲、夏季五輪を象徴するメロディーとして広く知られています。

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ステージでは、フラッグハンドオーバーセレモニーにも出演した義足のダンサー・大前光市さんとMIYAVIさんによる激しいパフォーマンスが繰り広げられました。

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さらに、高校生ゴスペルシンガー・鈴木瑛美子さんが名曲「We Will Rock You」を力強く熱唱し、その歌声に合わせて東京都立狛江高等学校ダンス部のみなさんがダンスを披露。会場から手拍子が沸き起こる中、子どもたちによる空手の演武も披露され、これからの未来を担う若いエネルギーが届けられました。

そして、ステージはいよいよフィナーレへ。SHELLYさんにより福島県立福島明成高等学校合唱部と宮城県石巻廣文館高等学校音楽部のみなさんが紹介されると、ゆずの北川悠仁さんと岩沢厚治さんが登場。サプライズゲストの出演に、会場からは大きな拍手と歓声が。

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演奏されたのは、2004年のアテネオリンピックの際に制作された曲「栄光の架橋」と、「世界よ今日も回れ 回れ 愛も悲しみも飲み込んでゆく」という歌詞が印象的な「ワンダフルワールド」。演奏後、ゆずのふたりは「開催までもう1000日を切ったんですね。僕たちも楽しみにしています」(岩沢さん)、「日本中のみなさんとともに、音楽と芸術で盛り上げようと思っています」(北川さん)とコメント。

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最後は、今夜登場したすべてのアーティストがステージに上がり、まさに“ALL JAPAN”で演奏。大きな拍手に包まれる中、「東京2020参画プログラム 文化オリンピアードナイト」は幕を閉じました。